スレート屋根は、日本国内で高いシェアを誇る屋根材です。セメントを原料とする薄い板でできた屋根材であり、デザイン性と耐震性に優れた安価な屋根材であることから、現在も新築や屋根リフォームで多く使用されています。一方で寿命がやや短めな屋根材であり、定期的なメンテナンスを必要とするほか、古いスレート屋根にはアスベストが含まれる可能性があるので注意が必要です。
本記事では新築もしくは屋根リフォームを検討している方向けに、スレート屋根の特徴やメリット・デメリット、メンテナンスが必要な時期などについてご紹介します。アスベストの処理が必要なケースについても解説しているので、葺き替え工事や解体工事を予定している場合にはぜひご覧ください。
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スレート屋根とは?
スレート屋根とは、セメントを加工して平らな板に成形した屋根材です。
デザインが豊富で価格も比較的安く、日本の戸建て住宅で最も多く使われています。
金属ではなく、平らな板を重ねたような屋根
▼スレート屋根の進化(世代別)
| 世代 | 特徴 | 課題 |
|---|---|---|
|
第一世代 1990年前半 |
アスベスト入りで高耐久 | 健康被害の問題 |
|
第二世代 1990年代後半 |
アスベスト不使用 | 耐久性が低く劣化が早い |
|
第三世代(主流) 2000年代〜 |
耐久性・寿命が改善 | 現在の主流製品 |
天然スレートと化粧スレートの違い
スレート屋根には、「天然スレート」と「化粧スレート」の2種類があります。
| 種類 | 特徴 | ポイント |
|---|---|---|
| 天然スレート | 岩石(粘板岩)を加工した自然素材 | 高耐久・高級感ありだが高価で重い |
| 化粧スレート(主流) | セメント+繊維で作られた人工屋根材 | 軽量・安価・国内で最も普及 |
✔ スレート屋根=基本的に「化粧スレート」
「コロニアル」「カラーベスト」との違い
スレート屋根は、業者や地域によって 「コロニアル」「カラーベスト」 と呼ばれることがあります。
| 呼び方 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| コロニアル | ケイミュー株式会社の商品名 | スレート屋根の代表的な商品 |
| カラーベスト | 同社のブランド名 | 広く普及している呼び方 |
| スレート屋根 | 上記すべてを含む一般名称 | 同じ屋根材として扱ってOK |
✔ コロニアル・カラーベスト=スレート屋根
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関連記事:屋根材8種類の特徴まとめ!耐久性・費用相場とリフォームでの選び方を解説
スレート屋根の費用・相場について
スレート屋根の施工にかかる費用は、リフォームの方法によって異なります。ここでは、「葺き替え」と「カバー工法」のそれぞれのリフォームにかかる費用を紹介します。
葺き替え
スレート屋根の葺き替え費用は、 70万円~200万円が相場です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用相場 | 70万円~200万円 |
| 工法 | 既存屋根を撤去して新しい屋根材に交換 |
| 特徴 | 野地板・防水シートも交換し、屋根全体の耐久性が向上 |
| おすすめ時期 | 築20年以上が目安 |
※既存の屋根材をすべて撤去するため、他の工法より費用は高めになります。
おすすめ記事:屋根の葺き替え工事とは?費用相場やカバー工法・屋根塗装との違いを解説
カバー工法
スレート屋根のカバー工法の費用は、 85万円~140万円が相場です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用相場 | 85万円~140万円 |
| 工法 | 既存の屋根の上から新しい屋根材を設置 |
| メリット | 撤去作業が不要なため、費用を抑えられる |
| 注意点 | 下地が劣化している場合は施工不可(葺き替えが必要) |
※下地が劣化したまま施工すると、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。
おすすめ記事:屋根カバー工法とは?費用相場とメリット・デメリット、工事できない家の条件も
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スレート屋根で使用できる助成金・補助金は?
スレート屋根の改修が直接の補助対象として明記されているような 補助金や助成金はありません。 しかし 「エコ住宅補助金」 など、地域によっては既存住宅の省エネルギー化を促進するための改修工事でスレート屋根も対象になることがあります。また 「耐震改修費補助金」 など、以前よりも屋根を軽くし、耐震性が高まる工事であれば、自治体に補助金を申請できる可能性があります。
※補助金や助成金は自治体によって条件や金額が異なるため、事前に確認しておきましょう。
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スレート屋根のメリット・デメリット
続いて、スレート屋根を使用するメリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
スレート屋根のメリット
ほかの屋根材と比較した時のスレート屋根のメリットは、以下の通りです。
- 屋根材の費用相場が安い
- デザインやカラーが豊富
- 施工しやすく対応業者が多い
スレート屋根は、金属屋根や瓦屋根と比べて価格が安く、安価に新築・屋根リフォームを実現できます。日本国内では高い人気を誇ることから、各メーカーから豊富なデザイン・カラーが用意されているのも大きなメリットです。また、スレート屋根は1990年代から長く使われ続けている屋根材なので、施工しやすく、対応している業者も豊富なのも魅力です。
スレート屋根のデメリット
一方でスレート屋根のデメリットには、以下が挙げられます。
- ひび割れしやすい
- 寿命・耐用年数が短い
- 定期的なメンテナンスが必要
スレート屋根は薄いセメントでできた屋根材なので、経年劣化や自然災害によってひび割れしやすく、やや耐久性に劣ることがデメリットです。ほかの屋根材と比べて寿命・耐用年数も短く、葺き替え工事やカバー工法が必要になる周期が短いことから、長期的なコストが膨らみやすい傾向にあります。また、ひび割れの点検・補修のために定期的なメンテナンスコストがかかることにも注意が必要です。
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スレート屋根の寿命・耐用年数と補修が必要な時期
続いてスレート屋根の寿命・耐用年数や、補修が必要になる時期についてご紹介します。
スレート屋根の寿命は15年〜25年
スレート屋根の屋根材そのものの寿命は、15年〜25年が目安です。この時期を過ぎると、割れたスレートの部分補修を行うよりも、屋根全体の葺き替え、または新しい屋根材を被せるカバー工法を選ぶことが推奨されます。なお、アスベストが含まれる古いスレート屋根の場合、30年〜40年ほど経っても問題なく使えることもあります。
棟板金の修理は10年〜15年周期が目安
スレート屋根のメンテナンスでは、屋根の頂上に設置される「棟板金」と呼ばれる部位の手入れも必要です。棟板金は、屋根材の内側に雨水が入り込むのを防ぐ役目を持った板金で、「へ」の字の形をしているのが特徴です。棟板金は屋根の中でも最も痛みやすい部位であり、固定する釘が浮いてしまうと強風で飛ばされることもあります。
この棟板金の釘が抜けたりサビが発生したりすると、雨漏りや周辺の家屋への被害を招いてしまうため、棟板金の寿命である10年〜15年周期でメンテナンスが必要です。
5年〜10年ごとの点検・補修がおすすめ
スレート屋根は一枚一枚のスレートが割れやすい性質を持っているため、5年〜10年程度を目安に点検を受けることをおすすめします。外壁塗装のタイミングなどで、同時に屋根の点検を依頼してみると良いでしょう。ひび割れやはがれなど、劣化したスレートが見受けられる場合には、部分補修を行うことで屋根全体の耐久性を維持することができます。
関連記事:屋根修理では悪質な訪問営業に要注意!費用相場と信頼できる業者の選び方
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スレート屋根の塗装は意味ない?メンテナンス方法は?
屋根リフォームといえば「屋根塗装」が連想されることが多いですが、スレート屋根に限って言えば、耐久性向上のための再塗装は必要ありません。スレート屋根の性質から、表面を塗装しても寿命が延びることがないからです。そのためスレート屋根の再塗装は、あくまでもデザインの変更や美観の維持が目的になります。
もし訪問営業の業者から、スレート屋根の再塗装を提案された場合には、塗装の必要性について詳しく問い合わせてみると良いでしょう。一方で、ガルバリウム鋼板などのほかの屋根材を使っている場合や、家の外壁の耐久性を向上させたい場合には、定期的な再塗装が推奨されるので注意しましょう。
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瓦屋根、アスファルトシングル、ガルバリウム鋼板とスレート屋根を比較:最適な屋根材は?
屋根材は、住宅の耐久性や美観を大きく左右する重要な要素です。ここでは、スレート屋根と他の代表的な屋根材(瓦屋根、アスファルトシングル、ガルバリウム鋼板)を比較し、それぞれの特徴を解説します。ご自宅に最適な屋根材を選ぶための参考にしてください。
瓦屋根との比較
瓦屋根は、日本の伝統的な屋根材であり、高い耐久性と耐火性が特徴です。スレート屋根と比較すると、初期費用は高くなりますが、メンテナンス頻度が少なく、長寿命です。また、断熱性や遮音性にも優れています。デザインも豊富で、和風住宅に最適です。
アスファルトシングルとの比較
アスファルトシングルは、アメリカで生まれた屋根材であり、安価で軽量であることが特徴です。スレート屋根と比較すると、施工が容易で、デザインも豊富です。しかし、耐久性や耐火性はスレート屋根よりも劣ります。また、耐風性が低いというデメリットもあります。
ガルバリウム鋼板との比較
ガルバリウム鋼板は、金属製の屋根材であり、軽量で耐震性に優れています。スレート屋根と比較すると、耐久性が高く、メンテナンス頻度が少ないというメリットがあります。また、デザインもモダンでスタイリッシュです。ただし、初期費用はスレート屋根よりも高くなります。
| スレート屋根 | |
|---|---|
| メリット | デザイン性・価格・軽量 |
| デメリット | 耐久性・メンテナンス |
| 費用 | 比較的安価 |
| 耐久性 | 低い |
| 瓦屋根 | |
|---|---|
| メリット | 耐久性・遮音性・断熱性 |
| デメリット | 重量・価格 |
| 費用 | 高価 |
| 耐久性 | 高い |
| アスファルトシングル | |
|---|---|
| メリット | 価格・施工性・デザイン |
| デメリット | 耐久性・耐火性 |
| 費用 | 安価 |
| 耐久性 | 低い |
| ガルバリウム鋼板 | |
|---|---|
| メリット | 軽量・耐久性・耐震性 |
| デメリット | 遮音性・デザイン |
| 費用 | 中程度 |
| 耐久性 | 高い |
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リフォーム事例一覧
スレート屋根のリフォームには、葺き替え、カバー工法、塗装などの方法があります。ここでは、それぞれの方法について具体的な事例を紹介します。築年数、既存屋根、屋根面積、工事金額、使用屋根材などの情報も掲載し、リフォームの参考にしていただけるようにします。
| 事例1 | |
|---|---|
| 築年数 | 30年 |
| 既存屋根 | スレート |
| 屋根面積 | 100㎡ |
| 工事金額 | 150万円 |
| 工法 | 葺き替え |
| 屋根材 | ガルバリウム鋼板 |
築30年の住宅で、スレート屋根の劣化が著しかったため、ガルバリウム鋼板への葺き替えを行いました。屋根面積は100㎡で、工事金額は150万円でした。葺き替えの際に断熱材を追加し、断熱性能を向上させました。
| 事例2 | |
|---|---|
| 築年数 | 20年 |
| 既存屋根 | スレート |
| 屋根面積 | 80㎡ |
| 工事金額 | 80万円 |
| 工法 | カバー工法 |
| 屋根材 | 金属サイディング |
築20年の住宅で、スレート屋根のひび割れが目立ってきたため、金属サイディングでカバー工法を行いました。屋根面積は80㎡で、工事金額は80万円でした。カバー工法によって屋根の軽量化を図り、耐震性を向上させました。
| 事例3 | |
|---|---|
| 築年数 | 15年 |
| 既存屋根 | スレート |
| 屋根面積 | 120㎡ |
| 工事金額 | 50万円 |
| 工法 | 塗装 |
| 屋根材 | シリコン塗料 |
築15年の住宅で、スレート屋根の色あせが気になったため、シリコン塗料で塗装を行いました。屋根面積は120㎡で、工事金額は50万円でした。遮熱効果のある塗料を選び、夏場の室温上昇を抑制しました。
リフォーム方法の選び方
スレート屋根のリフォーム方法を選ぶ際には、屋根の状態、予算、希望する性能などを考慮することが大切です。専門業者に相談し、最適なリフォーム方法を選びましょう。
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スレート屋根は寿命とアスベストに注意!施工経験の豊富な業者に依頼を
スレート屋根は価格が安く、デザイン・カラーが豊富で、施工業者が多いというメリットを持った屋根材です。屋根材そのものが軽量で耐震性が高く、建物への負担も少ないことから、今でも日本国内で高い人気を集めています。一方で、スレート屋根はひび割れが発生しやすく、寿命・耐用年数が短い傾向にあるほか、古いスレート屋根はアスベストの処分費用が追加で発生する点に注意が必要です。
スレート屋根の寿命・耐用年数は15年〜25年ほどですが、屋根の頂上にある棟板金のメンテナンスが10年〜15年ごとに必要となります。スレートのひび割れなどをチェックするためにも、5年〜10年周期で点検・補修を依頼すると安心です。
本記事でご紹介してきたスレート屋根の特徴やメリット・デメリットを踏まえて、新築・屋根リフォームを検討してみてください。
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