現在、日本の戸建て住宅の外壁で多く使われているサイディング(サイディングボード)は、定期的な再塗装が必要な外壁材です。紫外線や風雨にさらされるサイディングは、塗料の劣化に合わせて塗り替えを行わなければ、外壁材そのものの劣化を早め、張り替え工事が必要になる時期が前倒しになってしまうからです。
しかしサイディングの塗装では、家の規模によっては100万円以上の見積もり金額が提示されることもあり、適正価格や費用相場、再塗装が必要な症状について気になる方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、サイディング塗装の塗料ごとの費用相場や必要となる時期、DIYでの施工についてもご紹介します。
サイディング外壁を塗装する重要性
サイディング外壁の塗装は、単に外観を美しく保つだけでなく、住まいを様々な外的要因から守る重要な役割を担っています。塗装が劣化すると、サイディング自体がダメージを受けやすくなり、最悪の場合、大規模な修繕が必要になることもあります。具体的にどのような効果があるのか、詳しく見ていきましょう。
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✔ 防水性の向上
表面をコーティングして雨水の侵入を防ぎ、建物の構造を腐食から守る -
✔ 耐久性の向上
紫外線や風雨から保護し、劣化の進行を抑える -
✔ 美観の維持
色褪せや汚れを防ぎ、美しい外観を長くキープ -
✔ 断熱性の向上
遮熱・断熱塗料により、室内環境を快適に保つ
これらの効果により、サイディング塗装は、住まいの寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために必要不可欠なメンテナンスと言えるでしょう。塗装を怠ると、将来的に大きな修繕費用が発生する可能性もあるため、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
外壁の塗り替え時期かも...
サイディング塗装の費用相場
サイディング外壁の塗り替え費用は、使用する塗料の種類、外壁の面積、業者の料金設定などによって異なります。一般的には、1平方メートルあたり3,000円~5,000円程度が相場と言われています。30坪の住宅の場合、約80万円~150万円程度が目安となるでしょう。以下に、費用の内訳と相場をまとめました。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 足場設置費用 | 約15万円~30万円 |
| 高圧洗浄費用 | 約2万円~5万円 |
| 下地処理費用 | 約5万円~15万円 |
| 塗料費用 | 約20万円~50万円 |
| 塗装工事費用 | 約30万円~60万円 |
| その他費用(諸経費など) | 約5万円~10万円 |
| 合計 | 約80万円~150万円 |
上記の費用相場はあくまで目安であり、
実際の費用は必ず見積もりで確認する必要があります。
見積もりは
複数の業者から取り、
費用や内容を比較することが重要です。
また、
内訳の確認と不明点の質問も必ず行いましょう。
塗料によって費用は大きく変わります。
・シリコン塗料:安価+耐久性◎(人気)
・フッ素・セラミック塗料:高耐久だが高額
・遮熱・断熱塗料:省エネ効果あり(さらに高額)
費用を抑えるには、
複数見積もり+比較が基本です。
キャンペーンや割引の活用も有効です。
ただし、
安すぎる業者には注意が必要です。
手抜き工事や悪質業者を避けるためにも、
実績・評判を確認し、信頼できる業者を選びましょう。
関連記事:【2024年版】外壁塗装の費用相場はいくら?10坪〜100坪の適正価格と安く抑えるコツ
サイディング塗装の費用内訳
サイディング塗装の費用の内訳には、以下のような項目が含まれています。
- 塗料代
- 足場代
- 人件費
- 工事費
- 諸経費
中でも大きな割合を占めるのが塗料代で、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料など、使用する塗料のグレードによって料金に差が生まれます。加えて高所でも安全に作業するための足場代、そして職人の方々の人件費も発生します。
工事費の中には、塗料の飛散防止ネットの設置や高圧洗浄、窓や換気扇などを保護する養生にかかる費用が含まれます。これらの金額に、交通費・駐車場代や現場管理費・廃材処理費用といった諸経費を合計して、塗装費用の合計が算出されます。
サイディング塗装の塗料ごとの費用相場
サイディング塗装で使用される塗料には、主に4つの種類が存在します。選ぶ種類によって費用相場や耐用年数が異なるため、予算や塗り替えのサイクルを考慮しながら、最適な塗料を選ぶことが大切です。塗料ごとの費用相場・耐用年数をまとめると、下記の通りです。
| 種類 | 耐用年数 | m2あたり費用相場 |
| アクリル塗料 | 約3年~8年 | 約1,000円~1,800円 |
| ウレタン塗料 | 約5年~10年 | 約1,700円~2,500円 |
| シリコン塗料 | 約7年~15年 | 約2,300円~3,500円 |
| フッ素塗料 | 約12年~20年 | 約2,000円~5,000円 |
上記の塗料のうち最も人気なのがシリコン塗料で、寿命は10年前後、防水性が高く結露にも強いことから、機能性と耐用年数、そしてコストパフォーマンスのバランスに優れている塗料です。サイディング塗装に対応した製品も多いため、迷った際にはシリコン塗料を検討すると良いでしょう。
なお、それぞれの塗料の特徴や選び方については、下記のページでも解説しているので参考にしてみてください。
関連記事:外壁塗装の塗料4種類の選び方を解説!相場・耐用年数から最適な塗料を選ぼう
サイディング塗装が必要になる時期
サイディング外壁の塗り替え時期は、一般的に 7~10年 と言われています。しかし、住まいの環境や使用されている塗料の種類によって、劣化のスピードは異なります。以下のサインが見られたら、塗り替えを検討する時期かもしれません。
色あせやチョーキング現象が起きている
色あせは、塗膜が紫外線によって分解され、顔料が変質することで起こります。チョーキング現象は、塗膜の表面が粉状になる現象で、触ると手に白い粉が付着します。これらの現象は、塗膜の保護機能が低下しているサインです。放置すると、サイディング自体が劣化し始め、防水機能も低下していきます。
コーキングにひび割れが見られる
サイディングの継ぎ目を埋めているコーキングは、紫外線や温度変化によって劣化しやすく、ひび割れや剥がれが発生することがあります。コーキングの劣化は、雨水の侵入を招き、建物内部の腐食につながる可能性があります。早めに補修を行うことが重要です。打ち替えまたは増し打ちを検討しましょう。
外壁が変形して反りが出ている
サイディングが水分を吸収し、乾燥を繰り返すことで、変形や反りが発生することがあります。これは、サイディングの防水機能が低下している証拠です。放置すると、サイディングが剥がれ落ちる可能性もあります。一度剥がれてしまうと、張り替えが必要になり、高額な費用がかかってしまいます。
外壁にひび割れが発生している
外壁にひび割れが発生している場合、雨水が浸入しやすくなります。特に、ヘアークラックと呼ばれる細いひび割れでも、放置すると内部の腐食につながる可能性があります。早めに補修を行い、雨水の浸入を防ぐことが重要です。Vカットなどを行いシーリング材を充填します。
汚れや苔、藻、カビなどが気になる
外壁に汚れや苔、藻、カビなどが付着している場合、美観を損なうだけでなく、塗膜の劣化を促進させる原因となります。特に、日当たりの悪い場所や湿気の多い場所では、これらの汚れが付着しやすい傾向があります。高圧洗浄などで定期的に除去し、清潔な状態を保つことが重要です。
これらのサインに気づいたら、専門業者に点検を依頼し、適切な時期に塗り替えを行うことをおすすめします。早期の対策が、住まいの寿命を延ばし、将来的な修繕費用を抑えることにつながります。
関連記事:サイディングにメンテナンスは必要?5つのケア方法と費用について解説
サイディング塗装の寿命を迎える時
外壁の寿命・耐用年数には、サイディング自体の寿命に加えて、表面の塗料の寿命も存在します。塗料の寿命を迎えると、外壁材の保護機能が失われてしまうため、塗料の耐用年数に合わせた周期で再塗装を行う必要があります。
たとえばシリコン塗料を使用したサイディングであれば、前回の塗装から約7年~15年で寿命を迎えるので、10年前後経過したタイミングで塗り替えを行うのが理想です。自宅でどの種類の塗料を使っているかわからない場合には、大体10年ほどで寿命を迎える塗料が多いため、前回の塗装から10年を目安に塗り替えを検討することをおすすめします。
関連記事:サイディング外壁の塗装は必要!?塗装が必要な時期と補修費用を解説
サイディング塗装の流れ
サイディング外壁の塗り替えは、専門的な知識と技術が必要な作業です。ここでは、一般的な塗り替えの流れを6つのステップに分けて解説します。
1. 足場を組んで養生する
安全に作業を行うために、まず足場を設置します。足場は、作業員の安全を確保するだけでなく、作業効率を高める役割も果たします。また、塗料が飛散しないように、周囲を養生シートで覆います。これにより、近隣住民への迷惑を最小限に抑えることができます。飛散防止ネットなども使用し塗料が飛び散らないようにします。
2. 高圧洗浄で外壁の汚れを落とす
塗装前に、外壁に付着した汚れや苔、藻などを高圧洗浄で洗い落とします。これにより、塗料の密着性を高め、塗装の耐久性を向上させることができます。高圧洗浄は、塗料の性能を最大限に引き出すために、非常に重要な工程です。バイオ洗浄などを使用し、カビや藻などをしっかりと落とします。
3. 下地・コーキング処理
ひび割れや欠損など、外壁の劣化状況に合わせて、下地処理を行います。コーキングの劣化が見られる場合は、古いコーキングを撤去し、新しいコーキングを充填します。下地処理は、塗装の仕上がりを左右する重要な工程です。コーキングは建物の防水性を保つために重要な役割があります。
4. 下塗り・中塗り・上塗りをする
下地処理が終わったら、いよいよ塗装です。一般的には、下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りを行います。下塗りは、塗料の密着性を高める役割があり、中塗りと上塗りは、外壁に色を付け、保護する役割があります。塗料の種類やメーカーによって、塗り回数や乾燥時間が異なるため、専門業者の指示に従って作業を進めることが重要です。
5. 点検・手直しを行う
塗装が完了したら、塗り残しやムラがないか、細部まで点検を行います。必要に応じて、手直しを行い、完璧な仕上がりを目指します。点検は、塗装の品質を保証するために、欠かせない工程です。施主様にも立ち合いのもと、最終確認をしていただきます。
6. 足場を解体して清掃が済んだら完工
点検・手直しが完了したら、足場を解体します。その後、周囲を清掃し、完工となります。足場の解体は、安全に配慮して行う必要があります。清掃は、近隣住民への配慮として、丁寧に行うことが重要です。施主様への最終確認後、引き渡しとなります。
これらのステップを経て、サイディング外壁の塗り替えは完了します。専門業者に依頼することで、高品質な仕上がりを期待できます。見積もりを依頼する際は、複数の業者から見積もりを取り、費用や内容を比較検討することをおすすめします。
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サイディング外壁の塗り替え費用を安くするには?
サイディング外壁の塗り替えは、決して安い費用ではありません。少しでも費用を抑えるための方法をいくつかご紹介します。
コスパを重視して塗料を選ぶ
塗料の種類によって、費用は大きく異なります。高価な塗料ほど、耐久性や機能性に優れている傾向がありますが、必ずしも高価な塗料を選ぶ必要はありません。ご自身の予算や住まいの環境に合わせて、最適な塗料を選ぶことが重要です。例えば、シリコン塗料は、比較的安価で耐久性も高いため、コストパフォーマンスに優れた塗料と言えるでしょう。耐久性や機能性だけでなく、耐候性や防汚性なども考慮して、最適な塗料を選びましょう。
外壁と屋根の塗装を同時に行う
外壁塗装と屋根塗装を同時に行うことで、足場代を1回分に抑えることができます。足場代は、工事費用の約20%を占めるため、同時に行うことで大幅なコスト削減につながります。また、同じ業者に依頼することで、割引を受けられる場合もあります。外壁と屋根の劣化状況を確認し、同時に塗装することを検討してみましょう。ただし、屋根の状態によっては、塗装ではなく、葺き替えが必要な場合もあります。専門業者に点検を依頼し、最適な方法を選択しましょう。
自分で外壁を塗装する
DIYで外壁を塗装することで、業者に支払う費用を大幅に削減することができます。しかし、外壁塗装は専門的な知識と技術が必要な作業です。高所作業や塗料の扱いなど、危険を伴う作業も多いため、DIYに自信がない方は、専門業者に依頼することをおすすめします。DIYで行う場合は、安全対策をしっかりと行い、塗料の選び方や塗り方などを事前にしっかりと調べてから作業に取り掛かりましょう。また、DIYで行った場合、保証が受けられない場合があるため、注意が必要です。
これらの方法を参考に、ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選択し、費用を抑えながら高品質な塗り替えを実現しましょう。
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サイディング塗装を依頼する業者は相見積もりで比較を
サイディング塗装を適正価格で信頼できる業者に依頼するためには、複数の業者からの「相見積もり」を取ることが大切です。相見積もりとは、使用する塗料や塗装面積といった条件・希望をすべて揃えた上で、別々の業者に見積もりを作成してもらうことを言います。
条件を揃えた上で見積もりを作成してもらうことにより、塗料代や足場代などの内訳ごとの費用相場を比較することに役立つほか、相場よりも安すぎる・高すぎる業者を避けることにもつながります。また、業者ごとの営業担当者の対応を見比べることにより、信頼できる業者かどうかを見極めることも可能なので、積極的に活用することをおすすめします。
一方で、訪問営業の業者の提案で即決するなど、1社の見積もりだけで契約を決めてしまうと、割高な費用を請求されたり悪質な業者に依頼してしまったりする危険性が高まるのでご注意ください。
関連記事:優良な外壁塗装業者の選び方を解説!警戒すべき悪徳業者の見極め方とは
関連記事:外壁塗装の見積もりは何社取れば良い?見積書のチェックポイントと費用相場を解説
サイディング外壁の塗り替えに関する注意点
サイディング外壁の塗り替えを行う際には、いくつかの注意点があります。これらを把握しておくことで、後悔のない塗り替えを実現することができます。
✔ 外壁塗装で失敗しないためのポイント
複数見積もりで費用・内容を比較し、実績・評判・保証を確認。
安すぎる業者には注意
耐久性・機能性・費用を比較し、予算や環境に合った塗料を選ぶ
→ 業者と相談しながら決めるのがベスト
騒音・臭いに配慮し、近隣へ事前挨拶
進捗は定期確認+不明点は都度質問
工事内容・費用・支払い方法・保証を必ずチェック
契約書は必ず保管
点検・メンテナンスの有無、保証期間・内容を確認
→ 長く付き合える業者を選ぶ
これらの注意点を守ることで、安心して塗り替えを行うことができます。専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けながら、最適な塗り替えを実現しましょう。
外壁の塗り替え時期かも...
まとめ
この記事では、サイディング外壁の塗装について、重要性から塗り替えのサイン、費用相場、注意点まで詳しく解説しました。サイディング外壁は、定期的なメンテナンスを行うことで、美観を保つだけでなく、建物を長持ちさせることができます。塗り替えの時期を見逃さず、適切なメンテナンスを行うようにしましょう。
塗り替えを行う際は、複数の業者から見積もりを取り、費用や内容を比較検討することが重要です。また、塗料選びも慎重に行い、ご自身の予算や住まいの環境に合わせて、最適な塗料を選びましょう。DIYで塗装することも可能ですが、専門的な知識と技術が必要なため、自信がない方は専門業者に依頼することをおすすめします。この記事が、あなたのサイディング外壁塗装に関する疑問を解決し、最適な選択をするための一助となれば幸いです。美しい住まいを保ち、快適な暮らしを送りましょう。
本記事でご紹介してきた信頼できる塗装業者の見極め方も参考にしながら、自宅のサイディング塗装を検討してみてください。









